奈良県立医科大学 医学部医学科同窓会

お知らせ

厳橿79号の発刊に際して 高橋優三会長のメッセージ

厳橿79号の発刊に際して

同窓会会長 高 橋 優 三 (昭和49年卒)

令和5年6月の同窓会総会にて会長に選ばれました高橋優三です。
同窓 会報「厳橿」の誌面をお借りして、新任のご挨拶を申し上げます。

私は昭和49年に卒業いたしまして、その後50年にわたって医学・医療に 関わり、医学部に於ける同窓会が果たす役割の重要性を熟知しております ので、責任の重さに身が引き締まる思いであります。また、私に今までの 経験を生かすチャンスを与えていただいたことに深く感謝申し上げます。

幸い、私どもの同窓会は、すでに組織としての形を整え、着実な実績が ありますので、私の役目はこの伝統の継承と新しい時代への対応が主にな ります。同窓会の基盤を築かれた多くの先輩諸先生方の献身的な努力に謝意と敬意を表させてい ただきます。同窓会の基本は、同窓生の親睦団体です。親睦を結びつきの力として、奈良医大の卒業生が社 会で活躍する環境を作る互助会としての機能を発揮すべきと考えます。卒業生が社会から評価さ れることにより母校が評価され、私どもは母校に誇りを持てます。その誇りで、更に高い志を求 めますので、ここに良い循環が生まれます。

私が母校に入学した時を振り返ってみますと西暦2023年の現在は、社会、医科学、医療レベ ル、医療体制などが激変いたしました。この激変は、私どもが生きている間にも更に速度を上 げ、もはや非連続的な変化と表現すべき段階に達します。これからの人工知能の本格的な導入 は、医学・医療に福音をもたらしても、医師には過酷な試練をもたらす可能性があります。母校 の学生時代6年間で身に着けた能力の延長線で、臍の緒を切られた卒業生は医療のプロとして活 路を切り拓かねばなりません。同窓会が何をするかによって、同窓生の運命が大きく変わりま す。同窓会の役割についても時代の変化に合わせる必要に迫られていると感じております。

同じ釜の飯を食った仲とか、学生時代に利害関係なしに付き合った仲とか、人情論的な関係に 重きを置いた絆は、合理性だけの関係では語れない力を秘めています。皆さん、この同窓の力を 利用して、全国に82校ある医学部の中でも特別の評価が語られるように、全国に散らばる奈良医 大同窓生の学びと成長を互いに支え合いたいです。その場を提供するのが同窓会の役目です。  同窓の先生方が母校を離れてからも、ご活躍を継続できますようにお祈り申し上げます。

[リンク] PDF版:厳橿79号の発刊に際して 高橋優三会長